第5章 過去
蒼side(回想)
あの日もいつも通りに学校に行って勉強して、クラスメイトにいじめられて、それを由紀たちがかばってくれていた、いつも通りの日だった。そんな中事件は起きた。
私は、父に呼び出された。
蒼「お父様、なにか御用でしょうか。」
父「遅い!何をしていた!俺の命令は絶対といっただろう!」
蒼「っ!申し訳ありません、、、。」
父「まぁいい。こんな事言うために呼び出したんじゃない、お前に仕事を与える。」
蒼「仕事、ですか?」
父「あぁ、お前にしかできない、な。」
私は必要とされたような気がして嬉しかった。でもそんな気持ちもこの一言で一気に崩れ落ちた。
父「彼岸花の奴らと戦え。」
蒼「え?お、お父様、い、今なんと?」
父「何度も言わせるな、いいか、これで最後だ。
彼岸花の奴らと戦え。」
それは、私の心に深く突き刺さった。
蒼「な、何故でしょう?」
父「何故話が聞けない!命令だと言っているだろう!」
私はいつものように殴られた。でも今まで殴られた中でそれが一番痛かった。
父「お前以外に誰にさせるんだ!他のやつが怪我をしたらどうするんだ!わざわざ無能のお前にこんな仕事を与えてやってるんだぞ!感謝して受け取っておけ!」
母「なんの騒ぎでしょう?」
蒼「お、お母、様?」