第4章 決着
蒼side
茜「ずっと聞きたかったことがある。なんで私の母親を殺した?」
やっぱり来た。この質問をはじめからするためだけに来たかのように。
蒼「っ、そ、れは…」
茜「答えられないの?まぁいいよ。君が死ぬまでのタイムリミッ
トが短くなるだけだ。」
そう言って茜は私の腕を切りつけた。
茜「そういえば、私の弟の左腕を千切ったのも、君だったよね?」
蒼「ち、がう!あれは‼私はただ…!」
私が言いかけると茜は怒りを込めたような瞳でこう言った。
茜「そんなに言い訳が言いたいんなら、先に黒薔薇幹部を皆殺し
にしてもいいんだよ?」
それを聞いた私は息の根が止まりそうなほど苦しくなった。
蒼(また大切なものを失うの?やだ、やだ、やだやだやだやだ。もう何も失いたくない!)
私は声を出した、その声は震えていた。
蒼「茜は愛されていたじゃない。居場所があったじゃない。でも私は違う。昔から一人だった。家族の中で誰も私に味方をしてくれる人なんかいなかった。いても、その人を失ってしまった。でもあの子達は、こんな私の居場所を作ってくれた、私にいつも通りに接してくれた。暗闇から引き抜いてくれた。そんな皆を傷つけるのは、私が死んでも許さない。」
その言葉は、更に茜の復讐心を煮えたぎらせた。
茜「私の大切なものを奪ったくせに…。」
ぽつりと、呟いた。この言葉を私は逃さなかった。
あの日は、晴天でとても心地の良い日だった。
私はかすかに嫌な予感がしていた。