第3章 表があれば裏がある
●?? ??● 〜東京体育館〜
「うん!僕頑張るよ!みんなのために…」
仲間の声を聞いた白銀の少女は、胸に刻むようにゆっくりと。
それでいてしっかりと、言葉を噛み締めた。
胸に当てた手をギュッと握りしめ、
確かな自信とともに顔をしっかりと上げ。
闘志の溢れる瞳で、仲間をしっかりと見据えた。
「頑張ろうね(((ニコッ」
「「 (かわいすぎるだろっ.../////) 」」
「ん?みんなどうしたの?(((((キョトン」
仲間の赤面に、少女は気づかない。
「…え?ふ、ふぇぇ〜?!Σ(・□・;)
みんな、急に風邪ひいちゃったの?
どうしよう…これから大会なのに〜!!」
「「 (お前のせいだ.../////) 」」
どうやら白銀の少女は、全員から好意を持たれていることに気が付いていないようだ。
男の子たちは、少女のそういうところに惹かれたのだろうが。
それが仇となって、結果的にチーム全体を困らせている。
だが、そのチームの要となっているのは。
疑う余地もなく、白銀の少女だ。
どこからどう見ても、
恋愛小説の主人公に相応しい女の子。
可愛くて。
無垢で。
誠実で。
ただ、それに気づいてないお馬鹿さんで。
「ふぇぇ…困ったよぉ…」(´;ω;`)
みんなに愛される。
そんな子だ。