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私のスキを貰って下さい。

第28章 ドギマギな初日。


★★



何とか食事の時間も済み、合宿一日目の今日が終わろうとしている

清水先輩は家が近い為、夕飯の片付けを済ませると私の事を少し心配しながら帰っていった

帰ることを知らなかった龍先輩と西谷先輩は魂が抜けたようにお風呂に入っていった




「ふぅ・・・・やっと休憩だ」



まぁ、あんまり役に立ってなかったけどね・・・

そう思いながら包丁で切ってしまった指先を見つめる



孝支先輩が貼ってくれた絆創膏

あの優しさが私にだけだったら・・・なんて

私はいつのまにこんなにも強欲になってしまったんだろう

静まりかった星空を、一人見上げる

合宿はまだ始まったばかり

初日からこんなんでどうすんだ



そうだよ



こんなこと考えてたって仕方ない

さっさとお風呂入って寝ちゃおう・・・・

立ち上がり中に戻ろうとしたときだった




「何してるの?」



その声に振り返る



「蛍」



そこにはいつもと変わらない

そっけない態度の蛍が立っていた



「蛍こそどうしたの?外なんか出て来て」

月島「中にいるとバカ達が五月蠅いから」

「あぁ・・・それで静かな外に出て来たんだ」

月島「本当あいつらと四六時中一緒なんて最悪。で、キミは何してるの」

「私もちょっと休憩ー!!そんな何もたいしたことしてないケド・・・」

月島「・・・・・そうでもないでしょ」

「え?」

月島「人数分のご飯作るのも結構大変なんじゃないの?やったことないからわからないけど」

「うん・・・でもまぁ、皆が美味しそうに食べてくれるの見てると作りがいもあるよね」

月島「へぇ。でも、あんま無理しない方がいいんじゃない?」

「え?」

月島「キミ、身体弱いんでしょ?初日から張り切り過ぎて後半で体調とか崩されたら迷惑だしね」




蛍は冷たく言い放つ

でも蛍の言う通りだ

私が体調を崩してしまえば皆に迷惑をかけてしまう

皆は強くなるためにこの合宿に来てるんだから

私が足を引っ張らないようにしなきゃ
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