第26章 合宿に向けて。
「ああ、あのっ、本当に今日はご迷惑おかけしました!それに、ここまで運んでくれてありがとうございます!!じゃっ!」
及川「ちょっと!送るってば」
「いや大丈夫です!」
及川「倒れたばっかで危ないでしょ」
「もう元気満々です!それに及川さん家この辺ですよね?私んちちょっと離れてますから!」
及川「だから送ってくんでしょ!」
「及川さんは猛君を!・・・・・って猛君は?」
及川「皆先に帰ったよ」
そんなっ・・・・みんな先に帰ったっていうのに・・・
及川さんは私が目を覚ますまでずっと待っててくれたの?
及川「ほら行くよ。おチビちゃん」
「チビは禁句です」
及川さんって本当は優しい人なんだ
腹の黒い意地悪な泣き虫だと思ってたけど・・・
それは私の勝手な思い込み
いや・・・それはそれで間違ってはいない
私の知らない及川さんの一面
「及川さん、荷物返して下さい」
及川「おチビちゃんは黙って俺についてくればいいの」
「私の家知らないじゃないですか」
及川「う゛っ、そこはさっと流していいとこでしょ!?」
「フフッ、じゃあ流しておきます」
及川「本当ムカツク」
「それはお互い様ですよ。でも・・・」
及川「何?」
「ありがとう」^^
及川「・・・・熱でもあるんじゃないの!?」
及川さんは、何だか急に怒り出して先を歩いていっちゃったけど・・・・
少ししたら止まって振り返り、私が追いつくのを待っててくれた
本当は優しい人
そんな及川さんの一面が知れて良かったのかもしれない
家まで送ってもらうなんて申し訳ないと思ったけど・・・
今日は、この人に甘えてみようと思った