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私のスキを貰って下さい。

第18章 大王様との再会。


★★


最終セットの試合が開始された


私は皆の事を応援しながら、頭の片隅で及川さんと出会ったあの日の事を思い出していた



☆☆☆☆☆



-3年前-



ママ「、今から宮城まで行くから急いで準備して」

「え?今から??何しに行くの?パパと喧嘩でもした??」

ママ「あのね・・・・おじいちゃん・・・今病院なんだけど、今日が峠なんだって」

「病院?何で?!じぃじ、どこか身体悪かったの??峠って何?どういうことなの?じぃじ、死んじゃうの??」

ママ「パパも遅れて行くって言ってたから、私たちだけ先に行きましょう」



この時ママは、私の問いには答えなかった

ママだって不安だったのに

私は自分の不安ばかりをママにこぼした



宮城の病院に着くと、おじいちゃんはベッドに横になり、口には酸素マスクが付けられていた



「じぃじ!!じぃじ!!」

ばぁ「ちゃん!!今眠ってるから・・・・」



そう言っておばあちゃんは私に気まずそうに笑った

そしてこの日、私のおじいちゃんは亡くなった

身近な人の死を、私はこの時初めて経験した

おばあちゃんは

「本当どうしようもない人だったわ」

と言って笑ってみせた

だけど夜中に1人、亡くなったおじいちゃんの前で肩を震わせながら泣いてたんだ

私はそんなおばあちゃんに声をかける事ができなかった

前に会いに来た時はおじいちゃん元気だったのに

人の命はこんなにも脆く儚く散っていくんだと思った

おじいちゃんが亡くなって悲しかった

枯れるほど泣いた

おじいちゃんは頑固な人だったけど、私にはいつも優しかった

おばあちゃんもママも直ぐにお通夜だったりお葬式だったりの準備で慌ただしくなり、次の日からは涙を見せなかった

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