第1章 二人は一緒
心臓がつながる?
まっったくわからない。
「非術師のキミだったから僕に触れられた。とってもかすかな呪力で僕の肩を触れた時に呪われたんだな。いや、キミが先に呪われていたのか。キミが呪われて最初に触れた僕と繋がるよう仕組んだのか。ネックレスは何だ?残穢もないし、本当にただの落とし物か?」
一人ぶつぶつ言う彼の言葉を聞いてみたけど、それでもわからない。
呪われた?繋がった?
「えと…」
「キミが死ねば僕が死ぬ。僕が死んだらキミも死ぬ。」
「死ぬ?」
でもそんな死ぬようなこと身近にない。
「ということは、僕が傷付けば…」
そう言って、彼は自分の手の甲に何かをシュッと当てた。
とたん、彼の手の甲から赤い血がすーーっと流れ落ちてきた。
「キミも傷付く。」
「いった!」
私は急に来た左手の痛みで、自分の手の甲を見た。
彼と同じように手から血が流れていた。
「ぇっ…えぇ!?」
「悪いけど、キミを家に帰すことはできなくなった。」