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【呪術廻戦/五条】嘘がつけない

第21章 もう一度貴方と(番外編3の3)



数日後、家入さんに外出の許可が出た。


「回復を早める術も施したし、もう大丈夫。」
「よかった。ありがとうございました。」
「体力は落ちてるから、無理しちゃダメよ。」
「はい。」

最初はジャンプすると少し痛んだ体も今は何もない。
完治した身体を私は悦びながら伸ばし、治療室から自室に向かっていた。



「んーー!動かせるー!」

ストレッチをして、腕をぐるぐると回していると、前から野薔薇ちゃんたち三人が歩いていた。


私はそれに気づき駆け寄った。


「野薔薇ちゃん!」
「さん、元気になった?」

私は好きに歩けることが嬉しくて、野薔薇ちゃんの両手を取って振り回した。

「やっと外たくさん歩けるよー。」
「よかったわね。」

一回り近く年下だというのに、野薔薇ちゃんはまるで私を妹を見るかのように微笑んでくれた。


「五条先生のことも思い出したんだろ?さん。」

虎杖くんに言われ、私は目を泳がした。

「あ…んー…全部ではないけど。少しだけ。」

まさか五条さんのことを言われるとは思わなくて、すこし驚いた。
生徒たちにまで恋人だったことを知られていたんだ。

「五条さん、喜んでましたから。」

伏黒くんが言った。


ーー…喜んでたんだ。


生徒に言われるくらいに。



「全部思い出したいって思ってるよ。」



『なんだ、つまらん。』

私が三人に言うと、急に虎杖くんから低い声が聞こえた。
知ってる声だ。


「あ、お前、出てくんなよ!」

虎杖くんが自分の頬をぺしっと叩いた。

「宿儺…なの?」

私は虎杖くんに視線向けた。
今度は手の甲に口ができ、笑い出した。

「お前今ややこしいんだから!!」

虎杖くんは、私を見て焦っていた。
会わせたらまずいと思っているんだろう。

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