第21章 もう一度貴方と(番外編3の3)
「話は終わった?」
「まぁね。の体調はどうするべきなの?」
家入さんは私の横に立ち、肩に触れた。
「変に転けたりして骨折でもしたら危ないから、しばらく高専にいた方がいい。一人暮らしなんだろう?」
「はい。」
「骨を強くする薬を出すよ。対処療法しか出来ないけど食事も考えられたものを食べた方がいい。」
「ありがとうございます。」
「僕の家くる?栄養士雇うよ。」
「えっ!?」
「もともと僕の家で保護してたんだよ?そこは覚えてない?」
私は何度も頷いた。
五条さんと住んでたなんて知らなかった。
恋人で同棲までしてたの!?
思い出せてはいないけれど、私はつい五条さんとのアレコレを想像してしまってあわあわと真っ赤になってしまった。
「まぁ、家の人間とかたくさんいるけど。の部屋はあったよ。今もそのまま。」
ーー…二人じゃなかった。
変な想像をしてしまって、私は顔を隠すように布団に顔を埋めた。
そうだ。
五条家のお屋敷なのだから、五条家に保護となると、五条さんと二人で同棲なわけないよね。
「どした?」
「なんでもないです。…まだその…恥ずかしいから、高専の寮でお願いしてもいいですか?」
私が家入さんにそういうと、五条さんは少し残念そうにしてくれたが、それ以上何も言わなかった。