第2章 二人はずっと一緒
私は撫でられた傑さんの手を避けるように頭を下げた。
「子供じゃないです。」
ふいっと視線を外して言うと、傑さんはまた少し近づいてきた。
「子供だなんて、思ったことないさ。」
「まだ2回しかあったことないのに、距離感近くないですか?警戒しちゃいますよ。」
上半身が少しずつこちらに近づいてきているのに対し、私は手で壁を作り必死で離れようとした。
きっと五条さんと対抗しようとしてる。
二人の感じからしてきっとそうだ。
だから私がここで照れたりすると、二人は面白がる決まってる。
自分の方が心拍数を上げたと競い合ってるんだきっと。
「傑さん。ダメですよ。」
毅然とした態度で。
「確かにまだ2回だけど、悟と一緒にいるからか、そんな感じしないな。ねぇ、?」
また腰に手を回してきて、傑さんは私の耳元でささやいた。
「また悟をからかう遊びをしない?」
「しっ、しないですよ…!」
私は以前首にキスをされたことを思い出して顔が熱くなった。
そうだこの人は初対面でもそんなことしてくるような人なのだ。
「いつも悟はふざけてるだろう?」
「そんな…ことはないですけど…いつも私の部屋でお菓子ばっかり食べてスマホゲームばかりしてますよ?」
私がそう言うと、傑さんは少し意外だと思ったのか目をパチクリとさせた。
「サボってるわけじゃ!電話とかもよくしてます!」
まるで堕落してるのをチクったみたいだったので、五条さんの名誉のため、必死に弁明した。
「に気を許しすぎだろう。非術師だからか?」
「…さあ。」
「そんな悟が焦るとこ見てみたいだろ?」
「傑さんがみたいだけでしょう?私を使わずやってくださいよ!」
「私には無理だろうね。」
にこにこと微笑む傑さんは、私の腰にある手に力を入れた。