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【呪術廻戦/五条】嘘がつけない

第2章 二人はずっと一緒


「ずいぶん仲良くなったみたいだね。」

優しく微笑む夏油さんに私は頭を抱えた。


「初めの頃の五条さんとなんだか全然違ってます…。」
「ふふ、それだけさんに気を許してるってことだよ。」

さ、行こうか。と、施設内へと入っていく夏油さんに私はついていった。


「夏油さんはお仕事大丈夫なんですか?忙しいなら別にジムじゃなくても…。」
「身体を鍛えるのも仕事のうちさ。」

よかった。
それなら私も気兼ねなく体を動かさせてもらおう。




夏油さんに連れてきてもらったジムは本格的で触ったことのないような器具ばかりだった。

「わっ、すごい!楽しそう!」
「どれ使ってもいいよ。わからなければ聞いて。」
「はい。」

運動不足の引きこもりオタクは急に身体を動かすとしんどいだろうと、ストレッチを始めた。

ばさっと上着を脱いだ夏油さんは紺のピチっとしたTシャツを着ていて、それはそれは見事な筋肉だった。


「ねぇ、さん?」
「はい!」

「悟がさんが生まれたての子鹿のポーズしてたって言ってたけど、それは今日は見れる?」


「見れませんっ!」

んもう!あの人そんなことまで夏油さんに言っていたのか!
きーっと大声でそういうと、夏油さんはくすくすと笑った。


「悪い悪い、そう怒らないで。どれからやる?」
「んー。じゃあこれ!ドラマで見たことあります!」
「ラットプル?いきなりハードなやつだね。」

おそらくベンチに座って上のハンドルを下に落とすやつだろう。
これならきっと簡単に私でも出来そうだった。


「じゃあ、ここ座って。これは背中の筋肉を鍛えるやつだ。背筋伸ばしてー。」

私は言われた通り深呼吸をして、ハンドルをギュッと握りしめた。

「はい。ぐっと背中力入れてー。…力入れて?」
「…んぎっ!」
「さーん。力入れてー。」
「いっ…れてますっ!」
「え?」


しばらく力をこめ、ハンドルを下に引っ張ると私は呼吸を整えるため、手を離した。

「はぁ!はぁ!背中いたーい!すごい、効いてる!」
「……。1ミリも動いてなかったように見えたよ?」


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