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【呪術廻戦/五条】嘘がつけない

第20章 もう一度貴方と (番外編3の2)


2回目来た時、あの人は自分を『五条悟』だと名乗った。


高専の特級術師で、よく私の家に来ては依頼の話をしたり、私の家にいる小さな呪霊たちと戯れていたんだと。

それだけ話して、特に何をするでもなく彼は帰って行った。




「…五条悟。」


知らない人。


でも、宿儺も彼の名前を口に出していた。


「なんで知らないんだろう。」


彼は何度も会ったことがあると言っていた。
目隠しをして、上下黒い服をきた白い髪の目立つ容姿なら、会ったら忘れるとは思えない。





「五条……悟。」


もう一度名前を口に出してみた。




やっぱり、知らない人。











でも、呪術界に足を突っ込んで日の浅い私でも知っている“五条家”。




「うーーーん。」




ズキズキと痛む頭に私は考えるのをやめた。





私は温かいお茶を淹れようとキッチンに向かった。

すると、玄関のチャイムが鳴らされた。


「はーい。」


ここに来る人は限られている。
私は玄関の引き戸を開けた。


「あ!傑さん!久しぶり!」
「やぁ、。久しいね。」


黒い上下の服を着て、髪の毛を後ろにまとめた傑さんが、私に軽く手を上げて挨拶をした。

傑さんがこの家に来るのは初めてだ。


高専で何度かあったし、たまに電話をしてはいた。


「どうぞ。今ちょうどお茶淹れるところだったの。」
「ありがとう。」



私は暖かい日の当たる縁側に案内した。



「それで、どうしたの?」

お茶と軽いお菓子を縁側に置いて、私も横に座った。

「ん?の噂を聞いてね。」
「あーそうなの。なんか平安の頃のこと思い出して。特に変わらないんだけどね。」
「思い出すってのはどう言うこと?」

「私生まれ変わりなんだって。宿儺が言ってた。」
「…会ったのかい?」


傑さんは手を止め少し驚いていたけど、私は特に気にすることなく頷いた。


彼は最近私の浄化のせいで丸くなったらしいし、今や虎杖くんのいい相棒みたいになっている。
喧嘩は多いらしいが…。



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