第17章 番外編 1
無下限状態の五条はと呪物の間に入ろうとした。
の浄化の光が指先からでた瞬間、封印をしていた札が消え、の浄化の力では防ぎきれないほどの呪いの力が部屋中に充満した。
“もっと綺麗になりたい…”
“金があれば…”
“あの女に負けたくない…”
“どれだけ貢いでやったと思ってんだ…”
“ヤらせろ”
“死ね…死ね…”
“美しくなりたい…”
“金払ったんだから、犯したい…”
“死ね…”
の頭の中に様々な声が響き、心を襲った。
“美しく…綺麗に…”
“金…”
“もっと…もっと…欲しい…”
「う…っ…」
は頭を抑え、うずくまった。
“もっとーー…欲しい…”
「っ。」
無下限状態の五条は無事だが、はもろにくらっていた。
五条はの肩を掴み、体を起こした。
「…はっ…ぅ………」
“…もっと…もっと………欲しい”
「もっ…と」
“欲しいっ!!”
ドクンっと胸が高鳴り、は目を開けた。
「大丈夫か?」
「…はっ、はっ」
呼吸が乱れ、は五条の服を掴んだ。
「札はしっかりしてたはずなんだ。なぜ外れた…?……?」
「はっ…ぁ…悟…さんっ」
身体が熱くなっていくに、悟さんはが倒れないよう肩を抱き寄せた。
徐々に五条自身の心臓もと同調して激しく鼓動し始めた。
「…っ。。しっかり自分を持って。大丈夫だから。」
ドクドクとなる心臓に五条も落ち着かせようと、ゆっくりと呼吸を繰り返した。
「はっ……あ…つぃ…もっと……」
「…?」
「悟さ…ほし…ぃ…」
ドッドッと激しい鼓動が二人を襲った。
「はぁ…はぁ…」
は、五条の頬を両手で掴むと、下唇に噛み付いた。