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【呪術廻戦/五条】嘘がつけない

第15章 二人の未来


あの子達がいなかったら私は操られたままだったし、矢を放つ事もできなかった。

弓を支えてくれていた呪霊は最後放った矢で全員消えただろう。


私はなんだか切なくなって悟さんの胸に抱きついた。

「ん、どうした?」
「ううん。」

悟さんは私の肩を抱いてずっと頭を撫でてくれた。

いつも一緒だった心臓の音が今は悟さんの胸の中で、耳を通して聞こえてきた。














■□■□■□■□









目を覚ますと、ベッドに私だけで、悟さんはもういなかった。


目を擦り、ベットから降りると静かな部屋を見渡した。



「悟さん?」



私は机の携帯に手を伸ばした。
まだ、朝の6時過ぎだ。


『ちょーっと任務行ってくるねー。すぐ帰るよ。』


入っていた悟さんからの連絡に返信をすると、携帯を再び机に戻した。


「…そっか。そばにいなくていいもんね。」

私を守る必要は無くなった。


初めて会った時からほとんど一緒だった。



悟さんや傑さんは特級術師で、人手不足だという呪術界で本当に忙しい人達。

今まで私を守るために任務を断ったりとかしていたんだろう。





「私もこれからのこと。決めなきゃなー。」








「これから?」



ガチャっと音がして、ドアから悟さんが入ってきた。



「あ、おかえりなさい。早いね!」
「高専で呪物について見てきただけだからね。で?」

悟さんはいつもの黒い服に、黒い目隠しをして私の前に立った。
私はまだ寝巻きのままでなんだか居た堪れない気持ちになった。



「これからって?」
「あー、うん。だって、いつまでもここでぐーたらしてられないし。」
「…。」

「ここにいる理由…ないでしょ?」


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