第2章 二人はずっと一緒
どうやら私はドキドキしてしまっていたようで、五条さんにはそれが筒抜けになっていた。
「緊張…ね。僕にはわかんないかな。」
「普通ですよ、普通。」
心臓を落ち着かせようと私は深呼吸をした。
「はじめましての挨拶は、緊張くらいするさ。ね?さん。」
「そうですよ。」
夏油さんに優しくそう言われ、私は大きく頷いた。
「まぁ、いいや。心臓が落ち着かないと僕が変な感じがするだけだよ。それで。この僕のだーい親友こと夏油傑ちゃんに、ちゃんのことを話して色々サポートしてもらうことになったから。」
「ありがとうございます。」
私は夏油さんに頭を下げた。
「僕がどーーしても仕事しかなきゃいけないときは、なるべく傑にちゃんを守ってもらうからね。」
「はい。」
「あとはこの呪いをかけた呪霊を探す手伝いもしてもらう。」
「それは私だけじゃなくて他の呪術師にもさせよう。」
夏油さんがそういうと、五条さんはにーーっこりと笑った。
「傑の仲間は優秀な子が多いから助かるよ!」
「しかし星の数ほどの中から探すのは時間かかるし、手がかりがなさすぎる。」
「そこはなんとかしてよ、傑ちゃーん。」
「日本中から探せって言うのか?4級以下の小物を。」
一体何匹いると思ってるんだ。
と、椅子に背もたれため息をつく夏油さん。
私に何かできたらいいのだけれど…。
「普段視界に入っても無視するような生き物だぞ。」
「あの……。」
私は小さく声をかけた。
今まで変な人と言われるだろうと黙っていた私の体質。
「もしかして、あの子猫くらいの小さい生き物ですか?」
私が恐る恐るそういうと、二人は驚いた表情になった。