第11章 二人の絆
私でもわかる。
呪力がまとわりついてくる感じ。
『教えてやろう。』
「…。」
『俺がの体液を求めているのは知ってるだろう?別に口から摂取せずともまぐわえばいい。』
「…あぁ?」
悟さんの眉間がピクリと動いた。
『むしろそっち方が手っ取り早いかもなぁ。くっはは!』
「させるわけないでしょ。」
私は一歩後ろに下がった。
呪力が重い。
二人とも怒ってるってことだけはわかった。
『次会うのが楽しみだな、。くくく。』
「…死ねよ。」
手に呪力が集まり悟さんは右手を構えた。
「ま、待って待って!体は虎杖くんだから!」
私は悟さんの後ろから服を引っ張った。
宿儺はもう時間になったのか、すっと目を閉じ、次目を開けた時には虎杖くんに戻っていた。
「あ、さん。大丈夫だった?」
私は虎杖くんにお礼をしようと手を上げたが、その手は悟さんによって阻止された。
「…まっったく!!何してんだ!」
「ひっ!」
「急に『信じて』なんて、腕に書き込むから何かあるんだろうと信じて見てたけど、急に自分の胸刺すとか…!馬鹿だろ!」
「…だ、だって!!」
「だってじゃない!宿儺が協力しなかったら死んでたんだぞ!」
「前に助けるって約束してたからそこは宿儺を信じて…」
「信じるな!相手は宿儺だぞ!それに結局約束して貰えてなくて、余計な契約取り付けられてたじゃないか!」
「…だって……」
「だってじゃない!」
悟さんは私の肩を掴みぐっと眉間に皺を寄せ、私の身体を心配するように見まわした。
「…血が、ついちゃうから。」
宿儺に傷は治してもらったけど、服には私の血がベッタリついている。
「あ、ていうか。悟さんの服かっこいいね。白いのに汚れたら大変…。髪型もかっこいいねー。」
ごっ!
「い、痛い!!」
私は頭のてっぺんを撫でた。
悟さんに拳を落とされていた。