第11章 二人の絆
【五条side】
五条はが五条家結界の中の屋敷に入っていくのを確認してから、高専へと向かった。
夏油には裏で色々動いてもらっている。
そのことも共有しておきたかった。
高専に着くと、いつもの部屋へと向かう。何か話がある時はいつも夏油と使っていた部屋だ。
まもなく夕方。
西日の入る眩しい部屋で、五条は夏油の到着を待っていた。
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「悟に頼まれてた変な集団は潰しておいたよ。」
「さんきゅー。あれだよな?を神みたい扱おうとしていた団体。」
「あぁ。半分はただの非術師であとは術師だった。変な術式を使うやつをの夫にしようとしてたよ。」
くくくっと笑う夏油に対して、おえっと舌を出す五条。
「しかし、さっき聞いた浄化の力を持つの大叔母が独身で亡くなったとなると、血筋はだけになるんじゃないのか?」
阿曽巫女の子孫が絶えるのはもったいないと、夏油は五条をチラリとみた。
「そこは、ほら。無下限と浄化ですごい掛け合わせになるんじゃない?」
ケラケラ笑う五条に、夏油は心配そうに目を向けた。
「五条家は許してくれるのかい?」
「当主は僕だから許す許さないもないさ。」
「…そうだといいけど。」
老人たちがうるさくないといいが。と夏油は言った。
「それで、解呪はどうするんだ?心臓に術式をかけた呪霊はいないんだろ?」
「とりあえずを狙う特級を早急に祓うよ。の安全が保証されたら、解呪できる可能性がある。の大叔母の家で残穢があったから呪力は覚えてる。」
五条はここ最近あったことを夏油と話していると、ポケットのスマホが鳴ったので、取り出した。
「…は?」
スマホの画面を見たミシっと五条はスマホを握りしめた。
「悟?どうした?」
「全員……殺す。」