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【呪術廻戦/五条】嘘がつけない

第8章 二人で一緒に


先に家から出ていった悟さんはすでに車の運転席で待っている。


私は急いで家を出る準備をして、鍵を閉めると助手席に乗り込んだ。


「たくさん運転して、疲れない?大丈夫?」

といっても私は免許は持ってても車も持ってないしで、運転はできないのだけれど。
私はなるべくいつも通りの明るい口調で切り出した。
さっきのことは無かったことにしたかった。

「大丈夫だよ。」

車をバックさせ、家の敷地から出ながら悟さんは言った。

優しい口調で少し安心した。



「次は横浜だね。」
「あぁ。」







夕方から夜にかけて高速を進んだ。

横浜までの約二時間。

悟さんが暇にならないよう、私は色々話しかけた。


「ね、さっき話してた呪術ってどうやってるの?」
「無下限?」
「そう。」
「に理解できるかー?」
「簡単にお願いします。」
「バリアだよ。」
「あ、すっごい簡単。」


絶対説明するのめんどくさがってる。
くくっと笑ってる悟さんの肩を思いっきりグーで殴ってやった。
もちろん当たることがないとわかってやってる。


「当たんなーい!ここに何があるの?」

自分の拳と肩の隙間を見たけど、空間があるだけで何もない。

「無限だよ。僕は無限を現実に具現化して持ってくることができる。」
「……。」
「だからバリアというより、ゆっくりではあるけど僕には近づいているよ。無限だから結局到達はしないけどね。」
「へぇー…。」


大丈夫。まだ理解できてるはずだ。
無限がなぜそこにあるのかはわからないけれども。



「じゃあ、あの【蒼】とか【赫】とかは、それを使ったやつなの?ぎゅっと縮めてばーんみたいな。」
「ふふ、そうだね。収束させて虚数の空間を作るんだ。」


あ。だめだ。


「きょ、きょすう。」
「虚数は普通に数学だろ。」
「文系だったので…。」


「じゃあやっぱりバリアだよ。バリアをぎゅっとさせてばーんでいいよ。」

説明を諦めた悟さんは、笑ってそう言った。

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