第8章 二人で一緒に
「さ、悟さんっ!」
私は震えながら走った。
「!こっち!」
2階だ。
私は走って階段を駆け上がって、悟さんに飛びつく勢いで部屋に入った。
「これ、女子高生の!?」
「……はっ!?」
「やっば!!えっろ!!!」
「……。」
「これは小学生!?かわんなーい!可愛いーーー!」
悟さんは私のアルバムを勝手に広げ見ていた。
どこぞのJKのような声をあげていた。
「おいおい。これ誰だよ。元カレとか言わねぇよな。」
悟さんはアルバムをめくり、私が男の子と二人で写ってる写真を指差し、低い声でいった。
「元カレだよ。バスケ部キャプテンだよ。」
「はぁ!?高校生で!?何、どこまでやったの。」
「キモいよ。」
私は持っていた手帳で悟さんのおでこをぱこっと叩いた。
いや、当たってない。
「ん?」
私はもう一回叩こうと手帳を振り落とした。
「当たりませーん。今術式かけてまーす。やーい。」
「えー?なにそれ!」
寸前でなにかバリアみたいなものに阻まれていた。
私は手のひらで悟さんの肩に触れようとした。
「さ、触れない!」
「今までは触って欲しくての前では解いてた術式だけど、何があるかわかんないから今はずーーっと術式かけてるよ。」
私は頭にハテナが浮かんだ。
まずよく聞く術式がまだそこまで理解できてない。
「無下限術式。僕が最強たる所以だよ。」
あとこの瞳がね。と、爽やかに言った。
「急に攻撃きても悟さんには当たらないの?」
「そういうこと。あと僕が触れてるものも大丈夫だから、は本当に僕のそばにいてね。そうしたらにも基本的に当たらない。見てて。」
そう言って悟さんは私の肩に触れ、私の部屋の机にあった辞書をふわっと上に投げた。
「きゃっ」
「ね、当たらない。」
上から降ってきた辞書から逃げようと手を出したけど、確かに当たることなく辞書だけ下に落ちていった。
「これ,私にも出来るの?」
「無理。一生努力しても無理。」