第8章 二人で一緒に

【間話 : サービスエリア。五条と夏油の会話】




五条は神奈川の大きなサービスエリアに車を停め、車外で夏油に報告をしていた。
一通り話したあと、夏油が切り出した。


『その宿儺が言ってた、悟のせいで他の呪霊から狙われ始めたってのは、どう言うことだい？悟何をしたの。』
「それがわかんないんだよね。なんで呪霊はを急に狙い始めたんだ？今までだって普通に生活してたのに。」

の浄化の力は別に最近覚醒したわけじゃない。でも、今まで呪霊から狙われていた感じはなかった。


「うーん、傑や他の人がしてなくて、僕がに何かしたーー…。セックスくらいじゃね？」
『お前な…。なら聞くが、は…その…悟が初めてだったのか？』
「あ，それはなさそうだったな。じゃあ違うか。」
『、近くにいないよな。』


いないいなーい。聞こえてないよ。

と、悟はスマホの向こうにいる夏油に向かって明るく言った。



『悟。あまりにデリカシー無さすぎると、も流石に愛想尽かすぞ。』
「そう？」
『ちゃんと気づいてるか？の最近の変化。』
「……。」

『お前避けられてないか？』
「あ、やっぱり？」
『宿儺に会ってから少し落ち込んでるように見えたから。』

「えー、傑すごくない？何でわかるの。もしかして…のこと…」
『馬鹿なこと言ってないで真剣に考えろ。そんなだから、告白もせずいきなり身体から入るんだ、お前は。』
「ぐっさー。言うねぇ。」

『宿儺の言う対価が関係してるのか？』
「いやーなんか違うっぽいんだよね。」

対価は払うよ。とが言ったことがある。

「あの日以来、キスすらさせてもらえてない。」
『……。』

親友のキス事情を聞かされ、急に黙る夏油。

「そう言う雰囲気にすらならない。させてもらえない。やーっぱ避けられてるよなー。」
『だからって無理矢理はするなよ。』
「えー！？」
『今の精神状態で無理矢理は流石に嫌われるからな。』

「でも、無理矢理ってちょっと燃えると思わない？」
『忠告は以上だ。また何かあれば連絡する。』


そう言って電話は切れた。