第8章 二人で一緒に
私は助手席に乗り込み、運転をしている悟さんを盗み見た。
流石に目隠しからサングラスに変えている。
あの状態で運転してると、見えてるとしても警察に止められそうだ。
「くくくっ。」
しばらく走らせると悟さんは肩を震わせた。
「?」
「宿儺はだいぶんを気に入ってるようだったな。」
「…え?」
「ちょーーっと揺さぶったらペラペラと話して。お陰で宿儺の言う“対価”なしで色々教えてもらえたよ。よっぽどが僕と行動するのが気に食わないんだろう。」
「…そうなの?私結局よくわからなくなってきちゃった。」
ハンドル片手ににまにま笑う悟さんは、さっきの宿儺との会話の緊迫感を忘れさせた。
「いろんな勢力が動き出したね。」
「…じゅそしっていってたやつ?」
「そう。」
悟さんはわかったことを、私でも理解できるようにゆっくりと話してくれた。
私たちの周りにいる勢力は全部で四つ
① を邪魔だと思う呪霊
② と五条の心臓を繋げた呪霊
③ 五条悟を失墜させたい呪詛師
④ 五条悟の権威を失わせたい他家の術師
「①③④が動き出したことに関しては、宿儺曰く僕のせいらしいけどね。」
「そうなの?」
「さっきそう言ってたからね。を殺したい呪霊が呪詛師たちにリークしたんじゃないかな。」
「呪霊と呪詛師が手を組んだの…?」
呪詛といっても、人間なのに…。
「利害が一致すれば情報交換くらいするさ。」
「私と悟さんの心臓を繋げたのはやっぱり呪霊なの?」
「そ。宿儺にもいったけど、恐らくを守るために僕と繋げたんだ。」
私は首を傾げた。
わからない。
「呪霊が私を守るの?」
「うーん。僕にもそのあたりは少し信じがたいけど、それしか考えられないんだ。…の浄化が関係してるんじゃないかと思ってる。」