第7章 二人のこれから
「これで、ひとつ謎が解けた。宿儺に聞かなくてもいい。」
「…。」
私が安堵した様子を見て、悟さんが私に近づいてきた。
「やっぱり、宿儺に何か言われたんだろう。」
「…。」
私はうつむいた。
「言えないの?言わないの?どっち?」
「…言えない。」
悟さんの指先が私の頬を撫でた。
「何か契約か取引をしたんだね。」
何も言えない私は、黙ったままだ。
「…そうか。次出てきたら、殺すか。」
「えっ!?」
「悠仁ごと殺す。」
「なんってこと言うの!」
自分の生徒でしょ!と、慌てて悟さんの顔を見ると、にこっと笑っていた。
「やっとこっち見た。」
「…っ。」
「宿儺のことだから、また卑劣なことしてんでしょ。」
「…。」
私がまた視線をそらそうとしたら、両頬を挟まれて悟さんに方を無理やり向かされた。
「考えすぎちゃだめ。。」
「…っ。」
「相手は呪いだ。わざと悩ませ、後悔させ、陥れてくる。のみこまれるな。」
無理やり宿儺にキスされ、罪悪感は少なからずあった。
ーー…そうだ。悟さんの言うとおり。罪悪感を抱かせるためにしてるんだ。悩ませようとしてるんだ。
「…ありがとう、悟さん。」
「うん、笑ったね。」
おでことおでこをこつんと合わせ、私の頬を撫でてくれた。
「が褒めてくれたからね。僕のいいところは“底抜けにポジティブなところ”って。」
「覚えてたの?」
「当たり前じゃん。その時からが好きなんだから。」
そんな小さいこと?って驚いていると、後ろの帳が消えていった。
「私が残りのまっずい呪霊を取り込んでいる間、何をしてるんだい。キミたちは。」
「おー、傑。おつかれー。終わった?」
「あぁ。何かわかったか?」
「うん。…あの宿儺がに手を出してた。」
「…そっち!?」
私は慌てた。
「今回の帳内のことを教えてくれ、悟。」
ふざける悟さんに対して、ため息をつきながら傑さんが言うのだった。