第7章 二人のこれから
悟さんに連れられ、『次!』『次はあれ!』と、どんどん浄化していく。
見た目もみんな違うから本当に色々な種類の呪霊が揃っているんだと思う。
「次。」
と言われ、目の前に家くらいの高さのムカデの様なものが立ち塞がった。
「ひっ。」
見た目がとことん気持ち悪い。できれば手も伸ばしたくない。
私は震えながらも手を伸ばした。
でも、その呪霊は消えることなく、爪のようなものを私に振りかざした。
「…きゃっ!」
「これはダメなのか。」
悟さんが私の肩を抱いて横に立っていた。
爪は当たることなく、何かバリアの様なものに阻まれていた。
「ふーん。」
顎に手をやり、なにやら考えている悟さんは手を翳すと目の前のムカデもどきは真っ二つになって、体液を撒き散らしながら消えていった。
「なんで、浄化出来なかったのかな…。」
「うーん、ちょっと考えがある。」
こっち来て。と、また歩き出したので私はついていった。
すこし開けたところに着くと、目の前にはドス黒い液体が集まった様な塊があった。
「あれもためそう。」
「は、はいっ。」
目もないその呪霊に近づいた。
手を伸ばしたけど、今回も何も起こらなかった。
すぐに悟さんが横に来てくれた。
「うーん、やっぱりこれもダメか。」
「何がわかったの?」
「後で話す。まずはこいつを祓って外に出よう。」
悟さんはまた私の肩を抱くと、とんっと地を蹴り飛び上がった。
そして次の瞬間には下にいた黒い呪霊は消え去ってきた。
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「たっだいまー、傑。」
「早かったな。」
「あぁ、がどんどん消してくからね!あと、頼んでいい?」
「中の残りの呪霊を取り込めばいいんだな?」
「さんきゅー傑ぅ!」
私たちと入れ違うように、傑さんは帳の中へと入っていった。
「じゃ、傑に頼んでる間、わかったことを話しておこうか。」
「…!」
私は頷いた。