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【呪術廻戦/五条】嘘がつけない

第7章 二人のこれから



ぎゅっと自分の服を握りしめた。
頭の中で整理が追いつかない。


宿儺にキスされたことを黙っていなきゃいけないことも。

聞かされた自分の浄化という力のことも。

まだ明かされてない謎のことも。

私の血、体液を含み“美味い”と言っていた二人のことも。


何から考えていけばいいのか、わからない。



「そ。」

そっとしといてと、私に言われ、悟さんはそっけなく返事をした。

ズキズキと痛む胸。

ーー…別に悟さんが悪い訳でもないし、こんなにも好きなのに。

好きだからこそ怖かった。



「悩むくらいなら教えて欲しいもんだけどね。ま、いいや。気が向いたら教えてよ。とりあえず、今は浄化を見せてくれる?」

私は背中を向けたまま頷いた。
今は優しくされるより、そっと距離を置いておいてくれた方が私には良かった。



部屋から出ていった悟さんの後ろを、私もついていった。










■□■□■□■






「お待たせ、傑ー。」
「あぁ。」


五条家の屋敷の近くの森に帳を下ろしたらしく、ここには何種類かの呪霊をはなったと言っていた。



「じゃあ、。一緒に帳の中に行くよ。傑、外頼んだ。」
「あぁ。」

悟さんに手を差し出され、私は手を重ねた。



目の前ほ水の幕の様なものの中に、悟さんが入っていくのに、私もついていった。


「あ。」
「ん?どうした?」
「そういえば、幕が見える。眼鏡も…」


入った瞬間夜の様な暗い感じになって、私は自分が眼鏡をしていないことに気がついた。


「あー、宿儺の呪力にあてられたんだろ。」
「宿儺の?」
「…近くにいすぎたのかもな。」


手首を掴まれ森の中を歩く。



「…。」


宿儺の呪力に?
もしかして、あの時に入れられた?


悟さんに掴まれている手首が少し痛い気がした。

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