Peridot 幸せの花咲かせましょ〜初恋と宝石Ⅶ〜
第77章 前を向く為になんて……
雅紀&未唯彩エピソード
「今日でバスケ部は終わり。お盆前だし。俺の方からカズに『飲みに行かないって誘おうと思ってた』」
「うん。まぁくん」
カズは俺より2つも年下のくせにさ。俺の事を誂ってくる生意気なヤツだけど。俺の話には誰よりも熱心に耳を傾けてくる。優しいヤツなんだよね。
「無意識にさ、未唯彩の教室を見たんだよ。そしたらいるじゃん。また泣いてんのかなって。また暑さで倒れるじゃん。って心配になって急いで教室にさ」
「「うん」」
智くんも潤ちゃんも優しいよね。
−回想−
『未唯彩!』
『大丈夫だよ。相葉先生。伊狩先生の許可もらったから扇風機回すのも許可してくれた』
たく!けど未唯彩チョッっと吹っ切れた顔してない?
『何かあったのか?ご両親と?』
−居酒屋−
「未唯彩も楓未奈と同じ事を。両親への想いを『児童指導員』の話をしてくれてさ」
「うん」
「「「うん」」」
「『前を向く為の離婚みたいです』とかさ『分かってたけど離婚に向けて話し合 みたいです』とかさ……ポロリと一つ涙を落としながらさ……未唯彩さのヤツ。楓未奈ちゃんも涙落としたんでしょ?潤ちゃんたまらないよね……」