第78章 強がりな彼女を守りたい

「強がっちゃってさ。大泣きしたっていいのにバカだよね。楓未奈ちゃんも未唯彩ちゃんも」

　潤ちゃん。

「結翔ちゃんも泣いてくれたらいいのに」

　カズ。

「梨良ちゃんも。4人とも本音を隠してでもさ。 相手の事を気遣ちゃうような子達なんだよ。俺達がさ。彼女達思い、心の叫びを聞いてあげなくちゃならないんだよ」

　智くん。

「みんな優しいね。そうだよね。潤ちゃん？楓未奈ちゃんどんな服装してた？未唯彩ね。黒いブラウスじゃなくてさ、長袖ではあるけど淡いグリーンの薄手のブラウス着てたんだ」

「うん。気づいたよ。楓未奈は淡いパープルのブラウスを着てた」

「凄いね。 未唯彩ちゃんも楓未奈ちゃんも。ご両親の決断を受け入れて。自分達も前向きに生きようって動きだしたんだね」

　カズ……

　強がっちゃってさ。未唯彩。俺は未唯彩を守りたいんだ。

　−−
　
　−回想−

『相葉先生は、梨良さん離れしないと』

『おい！』

　ケラケラ笑いながらそんな事を言う未唯彩。分かってるんだよ？場空気が悪くならないようにってさ。本当は泣きたいんだろうに 。

(無理してさ、笑ってんの分かってんだからね)

『可愛げのない女の子はモテないよ』

『っ』