第76章 　告白　俺は楓未奈ちゃんに心惹かれてる〜潤から楓未奈へ 〜

　結翔ちゃんはカズを想って。梨良ちゃんは智くんを想って。未唯彩ちゃんは雅紀くんを想って。楓未奈ちゃんは？……俺を？

「自分達の家庭の事に心が一杯いっぱいだったろうにさ。俺達の事、家族の事に涙してくれるなんてさ」

「「「本当だよね」」」

「俺は楓未奈ちゃんに心惹かれてる」

「潤アニキ……」

「だから『これからもずっと、一緒にいたいと思いました。浜楓未奈さん、松本潤とお付き合いしてくれませんか』って 伝えたんだ」

「…」
「…」
「…」

「楓未奈ちゃんも、 お3方と似たようなリアクションだったよ。しばらく俺の事、ずっと見つめてさ』

　−回想−

『私なんて。 私みたいな小娘になんて。大人の松本さんが……』

『俺の方が楓未奈ちゃんより、ずっとガキだって。自分の事をしっかり見つめてる楓未奈ちゃんは偉いって。それに5つしか違わないじゃん？高校生活の半年間、目いっぱい楽しんで 。それからでも良いからさ。チョっとずつでも、俺の事を考える余地があったなら、俺の事考えてくれたら……』

『嘘。無理っ』

『嘘じゃない。無理？少しでも望みはあるのかな？だったら俺アプローチするから。楓未奈ちゃん好きです』

『……』


　−居酒屋−
「…」
「…」
「…」

「楓未奈ちゃんも、 お3方と似たようなリアクションだったよ。しばらく俺の事、ずっと見つめてた』

「潤ちゃん……」


　雅紀くんも未唯彩ちゃんと何かあったのかな？


「頑張ったね。潤アニキ」

　女の子に対して中々、上手く話せない俺を知ってるからね。カズは。

「応援するから。雅紀くん。未唯彩ちゃんと、報告会出来た？」

　智くん。本当に俺より年下か？スゲぇな……

『好きです』に答えは帰って来なかったけどさ。俺、粘着質なんだ。ゴメンね。楓未奈ちゃん。キミに俺の本気が届くように頑張るから。