Peridot 幸せの花咲かせましょ〜初恋と宝石Ⅶ〜
第39章 楓未奈も同じ気持ちだよ……
「大丈夫か? 未唯彩」
「相葉センセ。おせっかい……って言われない?」
クスッ。
(たく、チョッっと調子戻ったらこれだよ)
「めっちゃ言われるね……梨良に」
「ふふっ。だって相葉センセ、ずっとっ『大丈夫か?』とか。冷房の効いたトコにいるのに団扇で仰いでくれてさ……」
「ゴ、ゴメン!寒かったかっ!」
慌てて俺は仰ぐのを止めて。
うぅっ。
いつもの、軽口だと思ってた。急に嗚咽をもらした未唯彩……
「イチイチ、生徒の事気にかけてたら疲れるよ?」
「……たまたま……体育館から3−Aのクラスが。未唯彩の席が見えたんだよ」
「……ゴメンなさい。帰ります」
泣き顔を隠すように、両手で覆っている未唯彩。
「気にしなくていいから。夏休みだろう? もっと楽しいトコ出かけるとかさ。なんで学校なんだよ? そんなに脱水症状起こすまでさ。なんで……」
「遊びに行く気分じゃない。学校しか思いつかなかった。だって、私なんかいたって……喜ばないもん」
「楓未奈が悲しむだろう?」
「楓未奈も同じ気持ちだよ……」
(そんな悲しい事を言うまで追い込まれてるなんてさ……)
俺はもらい泣きそうになりながらグッと耐えて。
「未唯彩……手首どうした?」