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Peridot 幸せの花咲かせましょ〜初恋と宝石Ⅶ〜

第27章 オイラは、大切な人を優先したいタイプなんだからね?



「母ちゃんは、さっきも言った通り高校卒業する頃には大好きな二人の応援をしてたんだよ。卒業して就職して、俺の父親と出会って普通に恋をしたんだ」

「うん」

「怖いくらいに二人惹かれ合って、燃え上がったんだって『早く結婚したい』ってそれぞれの親達にさ、言うくらい。母ちゃんが『20歳になる5月までは待てっ!』って諭されるくらいに、ね。結局、じいちゃん達、ばあちゃん達が最後折れてさ。出逢って1年後の2003年の5月に結婚する予定だったのに……」

 なんて言って良いか?って、戸惑った表情の梨良ちゃん。

「2003年11月26日に、俺が生まれたって事はさ……」

「智くんの、おじいちゃま 達、おばあちゃま達は、 混乱、困惑して……戸惑ったでしょうね?」

 凄く言葉を選んで、そう言ってくれた梨良ちゃん。

「ゴメンね。凄い戸惑わせちゃって。その選択肢をしたのはさ、うちの父ちゃんじゃん?母ちゃんもだけどさ。父ちゃんが戸惑ったり、困惑したり、おかしな話じゃない?」

「……えぇ」

「俺と父ちゃん、似てるんだろうね。確かに 1人で いる時間も必要で。1人の時間を待てない時とか『ィ〜』ってなっちゃうけどさ……」

「うん……」

「俺は、自分に尽くしてくれる愛する人との時間もさ、大切にしたいし。大切な人を優先したいって思うけどな」

 瞳を潤ませている梨良ちゃん。綺麗な大きな二重がちょっと腫れぼったくなっちゃってる 。ゴメンね。泣かせちゃって。

「梨良ちゃん?オイラは、大切な人を優先したいタイプなんだからね?」

「へ?」

 何でか、オイラに遠慮モードを発動し、オイラの気持ちを勘違いしている梨良ちゃん。

(大切な人は、優先したい人は、梨良ちゃん何だからね?)

 早く想いを伝えたいよ……
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