第25章 梨良ちゃんが、答え言ってんじゃん！

「で、でも、1人でいたい時とかさ、 煩わしいな！とか思ったでしょう？」

　まったくもう！梨良ちゃんてば。違うね。オイラの態度とか言葉でそう思わせちゃったんだよね？

「梨良ちゃんが、答え言ってんじゃん！オイラ、1人でいたい時とか自分で距離とってるし。自分の情けない部分とか、見せたくない人には絶対見せないし。梨良ちゃんだから『側ににいて欲しい』と思ったんだよ？話を聞いて欲しいから話したんだからね。煩わしいなんて思った事ないよ」

「智くん……」

「ゴメンね。この前『今書いてる絵はまだ見せられない』って言ってさ『いつかね』て言ったでしょ？　完成したらね。それまで待ってね？の意味だよ？オイラ言葉が足りなくてゴメンね。傷つけちゃって」

　だからさっきの、1人でいたい時は……のセリフになったんだよね？

「智くん、ゴ、ゴメン。ちょっと……」

　涙が、止まらなくなっちゃった梨良ちゃん。涙を止める為かな？席を立って部室の外にさ。



「ゴメン。なんて言う必要ないのに 。オイラが泣かしたのに。梨良ちゃん。ゴメン」


　-ガチャ-


「お帰り梨良ちゃん」

「た、ただいま智くん」

　オイラの言葉に、 はにかんみ微笑んで席についた梨良ちゃん。

(可愛いなぁ)

「さて、絵が完成しました！2枚！ジャンっ！」


　と、最初の1枚を見せると……