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Peridot 幸せの花咲かせましょ〜初恋と宝石Ⅶ〜

第20章 酔ったフリ作戦



『私も、智紗さんとママの思い出を話し合いたい。酔ったフリまでしてパパときちんと話合う機会を作ってくれた事。智さんにゴメンなさい。ありがとうと伝えたい』」って」

「バレてたか……」

 うん。大野さんの「酔ったフリ」作戦。結翔ちゃんにも分かっていたね。ってか今そこに食いつく?

 フワフワしていると人思ったら、ケガする。人の観察をしているしさ。人の悲しみに寄り添う優しさに溢れている。不思議な「サトオオ」だからさ、一緒にツルんでいるんだけどね。


「「そこに食いつく?」ってオイラの事思ったでしょ?不思議なのは一緒。俯瞰で物事を見ている、皮肉屋のくせにさ。人の悲ししみに寄り添う優しさに溢れている。不思議な「カズのコ」だから、ツルんでいるんだけど」

「怖っ、何なの?まぁいいや。俺、思い出したの。智がさ2年前の大学に入った春にさ「妹が出来たんだ」って話してくれたじゃん。俺、家出た嬉しさとか不安とかさ、自分の事ばっかりで。話も聞いて上げなかったっな。って」

「あぁ」

「あまり、自分の事は話したがらない智がさ、嬉しそうな。でも、なんか戸惑ったような表情で「妹」の話をしてたなって。3日前に『大野智』『櫻井結翔』って。ぁ、大野さんのお母さんが、結翔ちゃんのお父さんと再婚したのか。ってさ」

「大丈夫。梨良ちゃんがね。たくさん聞いてくれたから。昨日カズが結翔ちゃんを支えてくれた様に。 俺の方は……梨良ちゃんがさ」

(はー。また、でっかい事をアッサリとさ)

「俺、結翔ちゃんに寄り添って上げたいって思ったんだ。智に寄り添わなかった俺が言う事じゃないけど。梨良ちゃんに甘え過ぎるなよ?彼女は優しいから聞いてくれるだろうけど、彼女は……」

「分かってるよ。梨良ちゃんに甘えてるの。結翔ちゃんと出逢った時にね、彼女に魅かれたの」

「……」

「俺は母から相談されたし『納得』したけどさ。結翔ちゃんは3人の関係を知らなかったんだもん。あ、結翔ちゃんに『ゴメンなさい』なんていらないよ『これから仲良くなろうっ』てさ。伝えてよ『納得』しなくちゃっ、てグチった事あってさ。梨良ちゃんに」

 話がアチコチ飛んでるけど。大野さんもお母さんの再婚に悩んで。恋も、って事だよね……

「母が幸せなら、って思わせてくれた梨良ちゃん。大切なんだ梨良ちゃんが」

「うん」
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