Peridot 幸せの花咲かせましょ〜初恋と宝石Ⅶ〜
第19章 双子パワー。シンクロ率高くない?
私はファミレスの帰りに未唯彩と楓未奈のアパートに遊びに行ったの。2人も外出先から戻ったばかりなの。って、なんか泣いたの?未唯彩、楓未奈?
(2人の話も聞かなくちゃ)
そう思ったんだけど。2人が「先に話していいよ」って言うから……
(私、みなに甘えて生きてるんだ……)
胸が、ギュっ。てなったの。
「日記を見るまで、私がいかに甘えただったか。気が付かなかった。ママね。『えいとさん ちさ を ささえて。ちさ えいとさん おねがい』って、こっちに。パパがね。3人は幼馴染みで、パパはママを。智紗さんは自分を慕ってくれた。ママもパパを……って」
「智紗さんは、永翔パパを……切ない想いたくさんしたんでしょうね」
って未唯彩。
「パパ、智紗さんが離婚後にパートに出たり、頑張りを見て来たって。ママの「願い」について何回も話し合って。私が、中学受験を控えてたしね」
「たくさん悩んだんでしょうね。茉結子ママへの想いは変わらなけど……」
楓未奈……
「うん。ママへの想いは永遠。でも、智紗さんと紡いで来た想いも大切な物。この先、2人なら穏やかに……そんな事を2人も日記でやり取りしていたみたい。パパが見せてくれたわ」
「「悩んで悩んで……」」
未唯彩も楓未奈も、慎重に言葉を選んで。
「ね?私最低でしょ?ママを想うあまり、パパの悲しみに目を向けないでさ『苦しくて!悲しくて!辛かったのにっ!再婚って!』って叫んで泣き喚いてさ」
「「仕方ないよ。結翔は3人の関係を知らなかったんだもん」」
「二宮さんにも同じ事言われた」
「「二宮さん?何で?」」
恐るべし双子パワー。さっきから2人の言葉シンクロ率高くない?なんて、ふと思ったら少し冷静になれたの。
「『再婚の後、智紗さんの優しさに背を向けて。受け入れようともしないで。智さんが優しく気遣ってくれた事にも背を向けて』って言ったら2人と同じ事」
「「だから、何で?どこで?いつ?」」
ぁ、説明してない。
「だからっ、泣いた後っ、ファミレスに昨日っ。二宮さんに合ったのっ!」
「「そっか」」
「智紗さんに謝りたい。酔ったフリしてまで事を動かそうとしてくれた。パパときちんと話合う機会を作ってくれた事。智さんにゴメンなさい。ありがとうと伝えたい」って」