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Peridot 幸せの花咲かせましょ〜初恋と宝石Ⅶ〜

第18章 大野さんの告白


 
 「なんか、色々俺のせいでさ。ゴメン」

「いや……」

 今日は5日の火曜日。結翔ちゃんとファミレスで話た後、大野さんに連絡して会う約束してさ、アパートに来てもらったんだ。

 大野さん『オイラ』じゃなくて『俺』って。彼の覚悟?みたいなのを感じたんだ。

「ゴメン。ペットボトルのお茶しかなくてさ…」

「ぜんぜん……そっか結翔ちゃんの話聞いてくれんだ」

「課題とか煮詰まっちゃって。ファミレスに行こう。って珍しい事思っちゃってさ。そしたらさ、大野さんちの近くのファミレスにたどり着いててさ」

「ウチの親、2019年3月 。中学卒業後して、高校に入るタイミング3月に離婚してさ。15歳……」

「……うん」

「2020年9月。俺は高校2年の16歳。11月に17歳になる時で。両親が離婚して1年半。幸いね親父が慰謝料を。大学卒業までは養育費も来るはず。けど結翔ちゃんのお母さん、茉結子さんが他界した時彼女は中学2年の13歳でさ。可哀想過ぎるよ……」

 俺は「うん」しか言えなくて。

「ウチの母と結翔ちゃんのお母さんの茉結子さんは、中学からの親友で高校も一緒で。結翔ちゃんのお父さんの永翔(えいと)さんをさ。好きだったの」

「うん……」

「2022年4月。俺は大学1年生18歳。茉結子さんが亡くなられてから1年半。俺はまぁ、ウチは離婚だからさ割り切れたけど。結翔ちゃんはお母さんと悲しい別れをして、中学2年、3年の多感な時期を辛い思いしたあげくにお父さんが再婚とかさ……」


『なのにっ、中学卒業の後に再婚するって!パパっ!』


 俺は、結翔ちゃんの悲しい叫びを思い出していた。そして大野さんに伝えると。

「結翔ちゃんはさ、そう叫んで、嗚咽して収まった後なんて言ったと思う?」

「彼女の性格じゃ、俺の事を労わったり?達観した事。を?」

「うん『日記を見るまで、私がいかに甘えただったか。気が付かなかった『えいとさん ちさ を ささえて。ちさ えいとさん おねがい』って日記帳に。父が教えてくれました。3人は幼馴染みで、パパはママを。智紗さんは自分を慕ってくれた事。ママもパパを……って』」

「ホントに……俺だけじゃなくて、母にまで「ゴメンなさい」とか、思ったって事ね」

「うん。もう一冊の日記にはお父さんと智紗さんの思い『パパと智紗さんは私を……』ってさ」


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