Peridot 幸せの花咲かせましょ〜初恋と宝石Ⅶ〜
第15章 疲れません?色々見えちゃうの
頭冷やそうとファミレスへ来てた。
二宮さんが、急に目の前に?現れてビックリした……なんか、一昨日からビックリする事ばかりで心臓バクバクしてる。寿命縮んだかも……
(前の席に座っちゃった、二宮さん)
「一昨日、昨日と本当にすみませんでした」
頭を下げられちゃうし。
「いえ、深夜近くに酔った振りして人様に送らせたりとか、うちの兄が悪いんです。こんな夜遅く?とか……イラっとして私の態度も最悪でしたし。すみませんでした」
私も、素直に謝る事が出来たの。
「他に、何か無い?」
「……二宮さん?疲れません?色々見えちゃうの」
(何もかもお見通しさ。話してみ?)
って、感じで見つめないでっ。
「あの空間にいた人達の、色々な事情とか?ホンの少しですけど、もう、怒る気なんて……」
「結翔ちゃん?疲れない?色々見えちゃうの」
そのセリフ、私も言いましたよね?
「なんかさ。きっかけを作った?お兄ちゃんの策に乗ってみますか?」
二宮さんの言い方に、思わず、クスッて笑っちゃった。
智さんの策。か……
「俺の話も聞いてくれる?そしたら話しやすいでしょ?」
ホンの2日前に、出逢ったばかりの人なのに。
「結翔ちゃん、敬語いらないよ」
「無理です。年上の人にっ!」
きっと、一昨日、昨日の威勢はドコ言ったの?って思ってそう。
穏やかに微笑んでさ。ブラウンメッシュの短髪が爽やかな……『オイラの高校の同級生』って智さん言ってたよね?20歳!?ベビーフェイスだ。智さんもベビーフェイスだけど……
そんな事思っちゃった。
ベビーフェイスだけど、大人な感じのする二宮さんに、お子ちゃまな私の話……していいの?
きっと、心が悲鳴を上げて、痛くて、限界だったんだ……
「私の母は4年前……ひき逃げ事故で亡くなったんです」
気が付いたら、そう話していたの。