第17章 *親友*〜小金井慎二〜
『俺、遠野が、中学の時からずっと好きでした。
いつでもいいので、返事をくれると嬉しいです。
小金井より』
手紙に雫が落ちて、じわりと濡れる。
間違いなく、それはあたしの涙だった。
「…っ!」
あたしはスクバからすぐにスマホを出して、メールを打った。
『明日、少しでいいから話しませんか。空いてる時間あったら、教えてください。』
それを送信して、あたしは、涙が収まるまでずっと待ってた。
学校には遅刻しちゃったけど、あたしには、その日一日が高校生活で一番楽しい日に思えた。