第17章 *親友*〜小金井慎二〜
また、君のいない日常が始まろうとしていた。
ある日の朝、その違和感に気づいたのは、学校に行く前。
郵便受けには、珍しく誰かからの手紙が入っていた。
今時、何も無い日に手紙なんて、誰からだろう。
時間がないから、帰ってから見ようか。
…でも、なんでだろ。
あたしは、どうしても今見なきゃいけない気がして、その封筒を開けた。
『遠野へ
そっちの生活はどうですか?
俺は今、部活が楽しくて仕方ないです。
でも、遠野がいない生活は、ちょっと寂しい気もします。
最近は、ふと遠野の事を思い出す事が多いです。
中学の時は色々ありがとう。
俺の話を楽しそうに聞いてくれた遠野と一緒に過ごせて、本当によかったと思います。
今回こうやって手紙を書いたのは、メールではいまいち伝わらないと思ったから。
実は、中学の時も秘密にしてた事を、遠野に教えようと思います。』
手紙の一枚目は、そこで終わり。左上がホチキスで止められた手紙は、その下に二枚目があるみたいだった。
一枚目をめくると、二枚目が見えた。