• テキストサイズ

Sweet Love* Part2

第4章 *××な彼とデートしたら*〜黒子、高尾、笠松〜


香奈side


「わぁ…!」


「香奈、もしかしてこういう場所好き?」


「うん!和成は?」


「俺はねー…。香奈が楽しそうなら、それが一番!」


「えーっ!?答えになってないよ!」


この場ではしゃぐあたしは子供っぽいかもしれない。
でも、でも!
ワクワクしちゃうんだよ、やっぱり。

…彼氏と初めての遊園地だから。

なのに、和成は大人っぽい対応で、いつもはしゃいだ様子を見せてくれない。
緑間君達の前では、あんなに楽しそうなのに。


「和成はいっつもそうやってはぐらかすー!何かズルいよ!?」


「あ、ジェットコースター行こうぜ!」


「ちょっと、話し逸らさな…うわーすごいっ、あの下りの角度はかなり楽しそうだーっ!」


聞き出そうとするけど、単純なあたしは、いつもこうやってすぐに流されてしまう。
いつの間にか不満に思ってた事なんて忘れて、二人で遊園地を満喫していた。

そして、夕日の綺麗さと『好きな人と乗ると永遠に結ばれる』というよくあるジンクスに釣られて、あたし達は最後に観覧車に乗った。


「楽しかったね、和成!」


「香奈は今でも十分楽しんでるだろ?」


「もちろん!それに、今日の事は絶対に忘れないよ。だって全部メモに書き留めたし、撮れる時はムービー撮ったもん!帰ったら日記書くんだー♪」


楽しげに夕日を眺めるあたしと、そんなあたしを見て楽しそうにする和成。

いつだってそう、和成が笑うのは、『あたしを見て』だ。
もしかしたら、遊園地以外にもっと行きたいところがあったのかな?

本当は今まで、全然楽しくなかったのかな。
そんな不安が脳裏を過る。
/ 141ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp