第1章 一人じゃないよ、約束ね
パーティー当日
『妖精さん
私のこと最大限整えてもらえるかしら』
「任せてちょうだい」
今日の妖精さんたち
みんな気合いはいってるわ
赤の妖精はドレスを
青の妖精は髪型を
黄色の妖精は化粧をしてくれる
妖精さんが用意してくれた馬車にのり
茨の谷へ向かう
今日はどんな人たちが集まるのだろうか
『わくわくするわねぇ』
「良い殿方見つけるつもりでいくのよ!
ぐわっと!!」
黄色の妖精が必死になる
『そうねぇ、お友達がほしいわ』
「お友達なんていくらでもできるわよ」
青の妖精がもったいなさそうにいう
『そんなことないわ、
一緒に木登りをして遊んだり、絵本を読んだり、お歌を歌って散歩をするの』
「愛する人ができたらきっとカノン様の願いを叶えてくれるわ」
『私たちの国まで会いに来てくれるかしら』
「そうね、絶対来てくれるわ」
そんな話をしている間に茨の谷へついてしまった
城の中へ入ると黒髪の青年がいた
『ご機嫌麗しゅう
パーティーにご招待させていただきます
カノン・ラルーレンです』
「誠に美しいな挨拶じゃ
そなたは見た目だけでなく心まで愛嬌のあるのじゃな」
青年のみためにそぐわない言葉遣いに驚いた
「マレウスにも見習ってほしいのぅ」
「おっと失礼
自己紹介がまだじゃった」
「わしはリリア・ヴァンルージュ
気軽にリリアとでも呼んでくれ
よろしく頼むのぅ」
『リリア様、よろしくお願いします』
「リリア、ここにいたか」
「パーティーに来る人なんていないだろう
だからやめとけといったの...に」
緑の冷酷な瞳がこちらをとらえる
きれいな目
「マレウス、きれいなお嬢さんに失礼じゃろう」
『.....今日はパーティーにご招待いただきありがとうございます』
みとれていた、
そのとても美しい瞳に