第3章 Episode:3
『…ハンジ、なんの用?
無策で突っ込んでくるお馬鹿じゃないでしょ、ハンジは』
「いやー、随分とお久しぶりな気がするねぇ~。
えーっと、時間無いから早く終わらせちゃうよ。」
こっちどーぞ、と手招きされたソファの上に座り
来ることを予想していたかのように机の上に紅茶が置いてある。
しかもまだ温かいままだ。
「来ること知ってたでしょ。
なら話は早いね、ナギ、出てきてほしいんだ。」
『…なんで?』
「…今度幹部全員出席の会議があるんだ。
ナギも例外じゃぁない。」
『…本当に、それだけ?』
獲物を捕獲しようとする鷹の目のように鋭い眼で見られたハンジは少し身体をはねさせる。
おっかないねぇ…と言いつつ紅茶を一口飲むと
「やっぱりナギに隠し事は無理かぁ…。
まぁこの会議の意味は出てから説明することになる
説明担当はリヴァイだしね。」
話は少し予定と変わったけれど、ま~ダイジョブでしょ!
「それに、リヴァイは君に守られるほどヤワじゃないよ。」
『!?なっ…。
…何いってんのハンジ、当たり前でしょ』
「動揺わかり易すぎだよナギ~。
エレンに私にだけ教えてもらったんだ、リヴァイは知らないよ。」
不服そうだったけど、と付け足し優しくナギーアを見つめる。
「…確かにリヴァイはエレンっていういつ爆発するかわからない大きな爆弾を抱えてる。
けどそれも本人の意向であって、エレンもそれが一番だって思ってる。そもそもエレンは人類の力になるって言ってたし、もちろん実験にも協力的さ。」
「だからナギ、君はそのままで良いと思うんだ。
リヴァイも訓練場にこもり始めたって聞いたときすっごいびっくりしてたし、心配してたよ。」
少し俯くナギ。
それほどリヴァイが大切で、一緒に歩みたい気持ちがあるのだろう。
まぁ私にはナギが気づいてない別の感情があるのを知ってるけれど
「ナギお願いだ。
どうか戻ってきてくれ。リヴァイは今のままでも十分、守られているよ。」
今も昔も、この先も。
リヴァイがいればナギは最強で、
ナギがいればリヴァイは最強。
それはこの先も、ずっと揺らがないものになる。
『…分かった。場所変えよ。』
「あぁ、ありがとう」
末永く。