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【進撃の巨人】自由の翼【R18】

第2章 避難生活


わたし達はハンネスに連れられ、船へと乗せられた。
エレンとミカサは、まるで魂が抜けたように放心状態で座り込んでいる。

そんな中、わたしは船の中を歩き回り、必死に両親を探していた。

「お母さん……お父さん……どこにいるの……」

ポツリと声が漏れる。
いくら船の中を探しても、二人の姿は見つからない。この船に乗っていないということは――。
嫌な考えが頭をよぎる。

「サクラ!!」

名前を呼ばれて振り向くと、声の主はアルミンだった。

「アルミン!無事だったんだ!私のお母さんとお父さん見てない?」

アルミンは以前、わたしの家に遊びに来たことがあった。二人の顔を覚えているはずだ。期待する気持ちが芽生える。
しかし、アルミンの表情は曇り、口ごもりながら答えた。

「ごめん……見かけてない……」

その言葉を聞いた瞬間、胸の中に僅かに生まれた希望は崩れ落ちた。

「そっか……わかった……」

声が震えるのを抑えるように、なんとか答える。

「でも、一つ前の船に先に乗ってる可能性もあるよ! ついたら一緒に探しに行こう?」

「うん……ありがとう。一旦、私エレンとミカサのところに戻るね。」

「わかった。またあとで。」

アルミンに別れを告げ、エレンとミカサの元へ戻る。
二人は体育座りをして、視線を地面に落としたまま、何も話さない。

わたしはその横に腰を下ろし、同じように体育座りをする。
落ち着かない心のまま、船の外に広がる景色をただじっと眺めていた。
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