第11章 偽りの表情
次に俺は、ガキどもに質問をした。
「お前らなんであんなところに隠れてたんだ。」
「それは…。」
眼鏡が何か言おうとして口ごもった。ったく、なんなんだよ…。
「私達、みーちゃんが心配だったから見に来たアル。」
「ほうほう。」
「デモ…。なんかサドがふすまの前で止まったアル。」
なんで総一郎君に振るのかはわからなかったが、総一郎君のほうを見た。
「一応聞くけど…どうしてなのかな?総一郎君。」
「だん…、銀時さん、総悟でさあ。」
何か言いかけようとしてなかったか。
「…なんか、入るなっていうオーラが半端なかったんでさあ。そしたら、銀時さんがいきなり部屋に入って、ビックリしやしたぜ。空気ぐらいよみましょうや。」
なんで俺責められてんの。
「俺はもともとKYだからいいんだよ。」
そういうと、辰馬は立ち上がった。
「あ?どうした?」
「…ちょいと厠ば行ってくる。そのまま川で顔とか洗ってくるきに。それから………。迷惑かけて、すまんかったのお。」
なんだか辰馬に合わない言葉に、表情で、少し違和感を感じた。
「…らしくねえな。やっぱお前いっぺん川に頭ごと浸かってこい。」
「そうするきに!」
次には辰馬らしい笑顔だった。
そのまま辰馬は部屋を出て行った。
「…んじゃあ俺も行こうかな~。」
「銀時さん。」
急に総一郎…あれ、総次郎だっけか?
「なんだ?」
「少しお話したいことがあるんでさあ。」
目が真剣だったので、俺は自分の部屋に連れていくことにした。
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~沖田SIDE~
旦那の部屋に入った。
旦那の部屋は、いたってシンプルで、布団と机と、五冊くらいの本と後ジャンプしかなかった。
「え、銀さん本とか読むんですか??」
つい心の中で思ったことを新八君は口にだしてしまったらしい。