第1章 追憶
着替えさせ終わる。
すると、桂達が入ってきた。
「お前らなあ…、俺にこんなこと押し付けやがってえ…。」
すると口々に言い訳がでる。
「わしは緑はんにすまぬと思うてな。」
「女性の体に触れるなど、武士としてあらぬことと思ったので。」
「慣れなれしくしてもなんじゃあねえか。」
「いや、待って!まず辰馬!お前、俺が何か言われてもいいのか?!それから桂!俺、武士失格になっちゃったよね、それ。晋助に関しては、ガキの頃から風呂とか入ってただろうがあああああ!!!」
「知るかあああああ!」
そう、一回晋助と桂と俺と緑で、桶の風呂にはいったことがある。
「うむ、そんなこともあったが、それはいつの話だ。今、緑は成長しているのだぞ。俺たちが声変わりをしたように、彼女もまた…」
「もうやめようか、桂君。それ以上はもうさすがにやばいよ。」
いずれにしても、俺はこいつらに言わないといけないことがある。
「…緑のことなんだが。」
その真剣な態度に三人は黙る。
俺は緑を見つけた時や、その時の状況を細かく探した。
話し終えると、三人は黙っていた。
いつの間にか、桂が緑の隣で寝転がっていた。
「おい、ヅラ…。」
「俺はな、銀時。緑に無茶をさせていたと確かに思うことはいくらでもある。だがな、緑はきっと離れたくないんじゃないのか。」
すると、辰馬は壁に寄り掛かった。
「おんしらの出会いなど、あまり知らんが、緑はんがどれだけわしらといたいのかはよーわかっちょるつもりじゃ。」
晋助は、辰馬の反対の壁に寄り掛かる。
「まあ、いいんじゃねぇの?こいつがたとえそんな風に自分を思ってたとしても、俺達はずっとこいつを『女神』レベルで呼んでやらあ。」
…そうだな。
俺はヅラとは反対方向に寝転がった。