第7章 怪しく光る瞳
「わしからしようかの。」
先に手を挙げたのは、辰馬だった。
「わしは坂本辰馬いいますー。一応快援隊隊長じゃ。」
そこで一応をつけるか、普通。
子供達は、何かを思っているのか、ヒソヒソ話している。
「俺はまあ……さっきしたが、鬼兵隊隊長、高杉晋助だ。」
相変わらずの無愛想だわ。
「俺は一番隊隊長桂小太郎だ。」
子供達は三人とも驚いた顔をした。
「……どうかした?」
「いえ……なんでもないです……。」
なんだろ……、何かおかしい………。
「………はーい、俺は吉田銀時でえーす。白夜叉とか、呼ばれてまーす。」
また少しの違和感。子供達は少し驚いた顔をしている。
「私はまあ、何処にも所属してないけどね。吉田緑よ。基本的には快援隊の陣営にいるけどね。」
ニコッっと笑ったつもりだったのだが、なぜか子供達はとまどった感じだった。
「じゃあ、君達の自己紹介もしてもらおうか。」
…なんで小太郎が司会者みたいになってんのよ。
「僕、志村新八っていいます。歳は16です。」
この子、一番しっかりしてそうだな~。
「私、こいつらの女王アル。神楽っていうネ。ちなみに歳は14ヨ。」
「神楽ちゃん、女王とかいうのやめようか。ほんとに信じちゃう人いるんだから。」
あ、うん、いたわ、司会者。
「俺は沖田総悟っていいまさあ。歳は18でい。」
「うんうん、みんなよろしくね。」
三人ともはさっきの雰囲気からもとに戻ったようだ。
「…おい、銀時、辰馬。お前らは名前ちゃんと覚えたよな?」
……ああ、それめちゃくちゃ聞きたい。ナイス、晋助。
「ああ?!ったりめーよ!なっ、辰馬。」
「金時の言うとおりじゃ!わしらが間違えるわけないぜよ。」
「いや、すでにもう間違えてるし。」
銀時が竜間の腹を殴る。
「…じゃあ言ってみなよ。」
私が二人を軽蔑のまなざしで見つめる。
「いや~、じゃからあれじゃろう?総一郎君に、新一君に、神楽坂ちゃんじゃろう?」
…だめだこいつ。
「いや、辰馬ちげーよ!神楽坂ちゃんじゃね~よ!他は合ってたな、なかなかだ、辰馬。」
いや、あってないから。
「旦那、総悟でさあ。」
「神楽坂とか、しばくぞ黒モジャ。」
「…だめだこいつら、全然進歩してない…。」
おのおのセリフを吐いている。
「…ゴホン。さて、お前たちの所属だが…。」