第6章 綺麗な花にはとげがある
「…………というわけで。」
桂の言葉で、ざわめいてた部屋が静かになった。
「これからともに戦っていく仲間だ、仲良くしろよ。」
「お前は教師かよ。」
高杉が小さなツッコミをいれる。
「し、しかし桂さん。」
「なんだ?」
誰か一人が口を開ける。
「その……まだ幼さも残る子供です。それなのに、こんな戦場にいて大丈夫なんですか。」
またざわめき始める。
そりゃまあそうだよな。
ここは戦場。高い確率で死ぬ。
まだ未来がある子供らを、戦場にやって死なせるのは少し苦いのだろう。
そんな考えも一つの言葉でかきけされることになる。
「いいんじゃねえの?」
その言葉の発信源を目で探すと、部屋に二人入ってきた。
一人は銀色の髪、白い服。
もう一人は、茶色い天パ。
「ぎn……むぐっ!」
新八君が、チャイナの口をふさいだ。
そこにいたのは、昔、白夜叉として恐れられた坂田銀時。
今より少し若い。
「………白夜叉様。」
どうやら名前では呼ばれていないらしい。
「いやあ、よ。お前、そんなこと言うなら、俺達は10歳から戦ってたけど?」
部屋は一気に静かになった。
10歳の時から戦争に参加していたという真実に、俺も開いた口がふさがらなかった。
「フハハハハ!まあ、そういうことだ。銀時、よくぞ言った。」
「気持ち悪い笑い方すんじゃねーえ、ヅラ。」
「ヅラじゃない、桂だ。」
どうやら承諾はとれたみたいだ。
「いやー、お腹すいたぜよ!わしらのぶんはあるかの?」
土佐弁かい。なんだ、こいつ。
「あ、悪い。貴様らの分はまだ作っている途中だそうだ。」
「まじかよっ!あいつ、仕事おせーよ!銀さん疲れてんだよ?くわせry」
ガンッ!
フライパンのようなものが、旦那の顔に直撃した。
入口を見るとそこには……。
「銀時、あんたは食べなくていいから。」
姉さんがいた。