第6章 綺麗な花にはとげがある
「…俺達が強いってわかりやしたか?」
いや、強いというか、馬鹿だってことをわかってもらえるようなもんだけどな。
「ああ、充分にわかった。」
いや、馬鹿だってことに気付いてほしかった。
「して、女子供となると、戦いが豊富なほうが、この戦場では有利だ。リーダーは戦闘をしたことがあるのか?」
「へい、しょっちゅう俺と戦闘してますね。」
「それ、ただのケンカでしょ。」
ケンカですけど、戦闘でいと言いそうになってストップした。
この時代は傘の中に鉄砲があるだとか、ロケットランチャーなどがあるはずあないのだ。
言うと、おかしなことになる。
「ちょっと、失礼してもいいですかい?」
「あ?ああ。」
そういうと、俺はチャイナ達のほうにつめよった。
「あ、沖田さん、神楽ちゃんが…」
言い終わる前に、新八君とチャイナにげんこつをした。
「-----!何するアルか!」
「てめえこそ何してるんでい!そんなことしてたら、お前が天人だってばれちまうだろうが!」
「え?」
新八君もチャイナもきょとんとしている。
「…新八君は歴史の勉強くらいしてるだろい?」
「は、はい。」
「じゃあ、攘夷戦争は基本的に誰と戦ってるのか、わかるだろ。」
そういうと、新八君ははっとなって、うつむいた。
「…誰と戦ってるアルか。」
俺はチャイナを指さす。
「?」
「…お前ら、天人とでい。」
チャイナも何が言いたいのか気づいたようだった。
「わかるだろ?チャイナが天人だってばれてみろ。この時代、真っ先にてめえを斬るだろ?それか、俺達がやっぱりスパイだったってなるかだ。」
二人とも黙って立ち上がった。
「じゃ、桂のところに戻りやしょう。」
「……すいまっせんでした~…。」
新八君はぼそっと言った。
チャイナはうつむいている。
「…で、お説教は終わったのか?」
「へい。」
そういうと、桂は手招きをしてきた。
その後をついていく。