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美しき銀の刃

第6章 綺麗な花にはとげがある


「ん?この子達はなんだ?」

黒い髪。長髪なその髪を後ろで束ね、緑の防具を着用しているそいつは…。

「桂…さん。」

新八君は声に出してしまったみたいだ。

「あ?お前ら、ヅラのことも知ってんのか。」

「桂あああああ!」と叫びたい衝動を抑えて、俺は話に合わせる。

「へい!桂小太郎は、一度俺達の村に来たことがありやして!」
「…村?ああ、あの村か。確か、食糧を分けてもらった…。そしてヅラじゃない、桂だ。」

おい、まじかこいつ。

作り話を疑いもせずに聞くたあ、現代でも使えそうだな。

「そうか、それで顔を知ってたんだな。じゃあ、とりあえず…。君達の自己紹介を…。」

ああ、そうか。

「俺は沖田総悟って言いやす!」
「僕、志村新八です!」
「私は神楽アル。こいつらのリーダーネ。」

何こいつリーダーとかつけてんだよ。

「そうか。総悟に新八にリーダーか。よろしくな。」

…なんか呼び捨て気持ち悪いな。

まあ、いいか。

「…して、三人の歳は。」

なんで歳を聞くのかはわからなかったが、一応答えた。

「18でい。」
「16です。」
「14アル。」

偶数たあ、覚えやすいなあ。

「!まだ子供じゃないか。」
「ふん。ガキってくらい見分けとけよ。」
「ガキじゃない、桂だ。」
「誰もお前のこととは言ってねえ。」

チッ、完全になめられてやがらあ。

「ガキだからって、なめてもらっちゃあ困りますぜい?」
「いや、なめてるわけではないのだが…。」

ガッシャアアアアアアアアアアアン

桂の言葉をさえぎって、ものすごい音がした。

とっさに刀を持ち、振り向いた。

「だから神楽ちゃん、そんな大きな岩持ってきちゃだめって言ったじゃないか。」
「だってだって!これでボウリングできるアルよ!」
「人間をボウリングに使う気なの…?」
「いいや、眼鏡。」
「なんでだよおおおおおおおおおおおおお!」

…チャイナの野郎。

これじゃあ、あいつが天人だってばれちまうじゃあねえか。

「…すごいな、あの女。」

高杉も度肝を抜かれている。
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