第4章 絆という名の光
新八も神楽も、驚きを隠せないようだ。
それはもちろん俺もだが。
「………んな訳ねえだろ。あいつがどんだけ強いのかは、あんたらも充分知ってるはずだ。」
沖田は更に悔しそうな顔をして答えた。
「……山崎がそいつらにやられたんでさあ、旦那。」
沖田は今までのことを全て話した。(緑がふせておいてほしいと頼んだところ以外)
「じゃ、じゃあ、緑さんは今頃そいつらのところに……。」
新八も少し腹がたっているようだ。
「……許さないアル、そいつら全員ぶったたいてやるアル。」
神楽もかなり怒っているようだ。
俺はすぐに玄関に行く。沖田も同じく。
「………銀さん?沖田さん?」
新八が心配そうな顔をして俺達の顔をのぞいた。
「「…してやんよ。」」
「え?」
俺達は同時にこういった。
「「地獄におとしてやんよ。」」
この時の神楽と新八の顔ときたら…。あれは絶対引いてたな。
俺は沖田の言うとおりの道に歩いていった。
どうやらここは港らしい。
そして倉庫が何軒も建っている。
「こいつは…。お前ら普通にのりこめばいいだろ…。」
「それがですねえ、旦那。」
沖田が言うには、そいつらのボスは、昔攘夷戦争に参加していて、かなりの凄腕。
しかも、そいつは不思議な薬をたくさん使うらしく、今までも真撰組はそいつにやられてきたという。
「しかし、姉さんが捕まったときたら、話は別ですぜい。あいつら、殺気立っているんでさあ。…まあ、それは俺も同じか。」
「まったくだぜ。」
すると、背後から声が聞こえた。
「悪かったな、よわっちくてよ。」
「あ?大串くん?」
「土方だっ!てめえ、斬るぞ!」
そういうと、煙草をポイ捨てする。
「土方さあ~ん、いけやせんねえ、煙草のポイ捨ては。切腹でさあ。」
「何の関係があんだよっ!」
沖田はゲスくなっている。
「おい、今はそれどころじゃないだろう。」
近藤もやってくる。
「おい、ゴリラ。お前らこれからどうするアル。」
「あ?そうだな…。とりあえず万事屋、お前たちは倉庫に行ったほうがいいだろう。」