第20章 終わって始まる
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「…そのあと、どうなったんですか…?」
新八が、静かに聞いてくる。
「……結局、緑は見つからなかった。」
「でも、今、みーちゃんは銀ちゃんと暮らしてるアル。どういうことアルか。」
そう、どういうことなのか。
沖田君も真剣に聞いているようなので、俺はもう一度、その続きを話した。
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緑は、二日間探しても、見つからなかった。
目撃情報も一切なし。手がかりがないんじゃ、どこに行ったかの予想すらできない。
もう、そのときすでに、俺は。
一人、上を目指して歩いていた。
ヅラにも晋助にも何も言わずに、戦場を後にする。
(わりい、ヅラ、晋助。やっぱ俺、おめえらとは一緒にいれねえ…。)
緑がいなくなった途端、ヅラも晋助も、再び部屋にこもってしまった。
元はといえば、緑が一緒に暮らしたいと言っていたから、ヅラが提案してきたわけで。
その緑もいないんじゃ、収拾がつかないだろう。
それに、俺は。
もう、何も護れる気がしねえんだ……。
あれから、四年。
また、朝日が昇っている。
目覚まし時計が鳴った。
「あー、待ってー…、あと5分…。」
まだ目覚まし時計は鳴り続ける。
「あと…5分ってえ…。」
ジリリリリリリリリ
「あと5分だつってんだろーがアアアアアアアアアアアア!!!!!!」
「朝っぱらからうるせえんだよクソ天パアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!」
目覚まし時計よりうるさいやつが、家に入ってきた。