第19章 狂ったあとの静寂は
「貴様は、いつまでそうやって、くよくよしているつもりなんだ。どうしていつも何の相談もしてくれないんだ。」
…わかんねえ。
「相談こそしないのに、いつもいつも自分だけ背負いおって。俺達だって、いるではないか。」
頼ってるよ、俺は。わかんねえかな…。
「業を背負うのは、貴様だけではなかろう…、銀時。」
ちげえよ、俺が悪いんだよ…。
ヅラの顔を見ることができない。
どうしたんだ俺、なんで目が熱いんだ。
なんで、視界がぼやけるんだ。
「っんで……。」
「銀時。」
「なんっで、なんで俺を誰も責めねえんだよ!!!!」
俺はヅラに掴みかかった。
「なんでだよっ!!なんで誰一人俺を憎まねえんだよ!!なんで俺を嫌ってくれねえんだよ!!!なんでだよ……。」
…なんで。
「まだ、責めてくれるほうが、ましなんだよ……。」
泣き言を、久しぶりに言った気がする。
「……誰も、貴様を責めることは、できないさ。」
ヅラの目をまっすぐ見つめる。
「俺も、高杉も、貴様も、みんなみんな、悪いんだ。」
ヅラは俺の手をどかした。
「……先生のことも、緑のことも。」
「緑…?」
なんで今、緑の名前が…。
「とりあえず銀時、高杉…、晋助のところへ行くぞ。」
「殴り合いなら、そのあとにしよう」とヅラは言うと、俺を立ち上がらせる。
そのまま、なぜかヅラに連れられて、晋助の部屋に行った。