第14章 出陣
…夜。
ついに決行するときが来た。
隊士達に緊張が見える。
私は隊士達の真ん中に行った。
そして
「絶対、生きて帰っぞおおおおおおおおおお!!!!!!!」
「「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」」」」
戦が、始まった。
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~沖田SIDE~
戦。
これが姉さんにとっての最後の戦。そして悪夢となるのだろう。
俺は走りながらそんなのんきなことを考えていた。
旦那達の護ってきた、たくさんの者。
それをこの戦ですべて失うのか?
そもそもこの戦はどうして?なんの理由があって?
戦に理由などあるのか?
武州は田舎だった。
戦だなんて、そんなことが日常茶飯事だったこことは打って変わって、穏やかで安全で、暖かい場所。
この時期だから、もうすぐ江戸に上京する時期だろう。
そんなのんきなことしているうちに姉さん達は…。
そう思うと、息苦しくて仕方なかった。
「おい、何考えてるアルか、クソサド。」
そのチャイナ言葉にはっとした。
「…別に。」
「ぼーっとしてたら死ぬって、みーちゃんに言われたアル。もう少しまともになれヨ。」
「てめーに言われたくねえ。」
少し後ろで、新八君の声が聞こえた。
「沖田さん、何を考えてるのかはしらないですけど、緑さん達は大丈夫ですよ。僕たちはこんな世界、今まで知らずにのんきに暮らしてきたけど、きっと緑さん達は、こんな世界知ってほしくなかったんですよ。」
…こいつ、俺の考えてることが読めたのか?
「………うっせ。そんなことぐらいわかってらあ。」
少しにやって笑われた。斬っていいですかねい。
終戦まであと10日。